第1章

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「ヒカリがいないと俺ダメになっちゃったんだ。」 ごめん、今の私は重いって思っちゃう。 「ごめんな、いっぱい変な勘違いとかしちゃって。 でも俺ヒカリが彼女でめっちゃ幸せなの。」 「うん、私も灯が彼氏で良かったよ。」 でもごめん、距離置きたいって思ってる。 滝川 灯(たきがわ あかり)は私 葛西 ヒカリと1年半付き合っている。 ドラマティックな付き合い始めだったけど 今思えばちょっと気に障った部分もあったのかもしれない。 最近は2人きりで会いたいって思えなくなっちゃった。 今日は私に好きな人ができたのかと不安に思ったらしくて 私の最寄り駅で待ち伏せしてたみたいで、家まで送ってもらってる。 ありがたいんだけど、今はそれがめんどくさい。 最近はバイトと部活が忙しかったし。 「…じゃあ、また迎えに来るから。」 あっ…やばい、ハグされてキスされる流れだこれ。 うおー、まってまって、本当いまはしたくない! 「ごっめん!めっちゃトイレ行きたいから家入っちゃうね! じゃあまた今度!おやすみなさい!」 駆け足でドアに向かった。 「ふぅー、このままじゃ絶対だめだよなぁ。 言わなきゃなぁ。」 なんだか疲れちゃってそのままベッドにダイビングした。 いつから私こんな冷めちゃったんだろう。 灯とメールするのすらめんどくさくなっちゃっている。 純粋に追いかける恋がしたいな。 私は追いかける恋の方が向いている。 ーーコンコン 窓をノックする音が聞こえ、そっちの方に目をやると
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