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・・・どうしよう。どうしよう。どうしよう。どうしよう。どうしよう。どうしよう。どうしよう。どうしよう。どうしよう。どうしよう。どうしよう。どうしよう。どうしよう。どうしよう。どうしよう。どうしよう。どうしよう。どうしよう。どうしよう。どうしよう。どうしよう。・・・
「ねえ、何になりたいの?」
ドードーは痺れをきらして、突然ぷくうーーーーっと顔を膨らませた。
・・・どうしよう。どうしよう。どうしよう。どうしよう。どうしよう。どうしよう。どうしよう。どうしよう。どうしよう。どうしよう。・・・
「うわっ!」
ぷくーーーーーーっ!
カラスのキィオの目の前に、巨大な風船のようにパンパンに膨れていくドードーの顔が迫ってきて、キィオは慌てふためいた。
「ほぉーーーら!割れちゃうぞー割れちゃうぞー!早く答えないとぱーんしちゃうぞー!森が吹っ飛んじゃうよーーー!」
ぷくーーーーーーっ!
ぎゅーっ!
「ぶふっ!ぎょっ!」
カラスのキィオの嘴の先がまるで黒い風船のようになって膨らむドードーの嘴の先に触れそうになったとたん、慌ててキィオは答えた。
「犬!犬!犬になりたい!自分、い、犬になりたーーーい!」
ぷしゅーーーーーーーー!!
「ふぅーっ!ビビった!」
冷や汗をかいたカラスのキィオは、一気に萎んで顔が元通りの大きさになったドードーを見詰めて言った。
が、ドードーの目は冷ややかにキィオを見ていたことに我に戻った。
「本当に、犬になりたいのか?お主。」
「はい。異論はありません。」
「本当に『犬』になりたいのか?」
「だから、異論はありません。」
「『異種』になるってことは、どういうことなのか、解るのか?」
今までの陽気なドードーの声色が変わって、低い荒い声になっていることに、キィオはその『理由』が解っていた。
「はい。解ります。」
「何が解るのか?」
「・・・・・・」
「答えられないのか?まさか、この『カラス』から逃げたいってことで犬になりたいとでも?」
「・・・はい。」
「『異種』になるってのは、相当な覚悟が必要だ。それを知ってて変わりたいと。」
「・・・はい。」
「『犬』になるってことは、『鳥』で無くなるってことだぞ!飛べなくなるんだぞ!それでも『犬』になりたいのか?」
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