3#『異種』になる覚悟

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 「本当にそんなことできんの?ドードーすゎん?????」  カラスのキィオは首を傾げた。  「出来ますとも!だって、わしは魔法のドードーちゃんですよ!  今までもわしは『不思議の国のアリス』という本にもなる位、何でも出来るドードーちゃんでなあ、わしは今までいろーんな国に神出鬼没でなあ、  わしも『鳥』の端くれ!こうやってあんたみたいに空を飛んで・・・」  ドードーはそこまで言うと、ちっこい翼の奥から嘴でまさぐって萎んだ風船を取り出すと、  ぷぅーーーーーーっ!  と、一息に嘴から息を入れて膨らまし、落ちていた紐でドードーの体に結わえると、  「ほーら!わしだって空を飛べる!『ドードーは空を飛べない』ってのは、偏見じゃよ!ほほほほほ!!」  ドードーは、高笑いしながら風船に吊られてふわりふわりと、上へ上へとどんどんどんどん昇っていった。  カラスのキィオは、飛んでいくドードーを見上げた。  「ドードーさぁーーーーん!そんなに昇ったら・・・あっ!」  ぷすっ!  「あっ!」  ぱぁーーーん!  ひゅーーーーーー・・・  どすん!  「いてて・・・風船が木の枝に刺さってしもうたぁーーー!」  「ドードーさーーーん!大丈夫ですかぁーーー!」  「えーーーーーん!!風船が割れちゃったーーーー!!」  「ドードーさーん!」  「え?」  「うほっ!嘘泣きだお!  おほん・・・冗談はさておき、」  ・・・この前振り、冗談かよ・・・  「やろうとすりゃ、何でも出来るんじゃよ!  そ!あんたを『他の生き物』に変えることもな!  だって、わしは魔法のドードーちゃんじゃぞ!ふふーーーん!」  先が黒光りする嘴の鼻高々のドードーを見て、カラスのキィオは疑心暗鬼に恐る恐る聞いてみた。  「ドードーさん?」  「はいはい?」  「何でも自分を変えてくれるの?」  「どうぞどうぞ?何なりと。お前さんは、何になりたいの??」  ・・・はっ・・・!  カラスのキィオは黙りこんだ。  ・・・自分ただそう思っていたのに、『何になりたい』か考えてなかったよ・・・  ・・・えーと、えーと、えーと、えーと、えーと、えーと、えーと、えーと、えーと、えーと、えーと、えーと、えーと、えーと、えーと・・・・  カラスのキィオは、深く考え混んでしまった。    
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