失恋記念日、ホワイトデー。

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「……それは馬鹿だわ」 「うぅ」 あたしの話を聞き終えた菜乃香は、日本刀かと思うくらいスパッとあたしを切り捨てた。 それは数時間前に遡る……。 『――え、協力?恋愛が成就するように?』 あたしはむっすりと口を結ぶ緋絽の横顔に、「嘘でしょ……」という思いを隠しきれないまま問いかけた。 『お前が言い出したんだろ?「協力してあげる」って……』 『へ……』 思いがけず、素っ頓狂な声が出た。 あ、あたしが言い出した……?
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