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「……それは馬鹿だわ」
「うぅ」
あたしの話を聞き終えた菜乃香は、日本刀かと思うくらいスパッとあたしを切り捨てた。
それは数時間前に遡る……。
『――え、協力?恋愛が成就するように?』
あたしはむっすりと口を結ぶ緋絽の横顔に、「嘘でしょ……」という思いを隠しきれないまま問いかけた。
『お前が言い出したんだろ?「協力してあげる」って……』
『へ……』
思いがけず、素っ頓狂な声が出た。
あ、あたしが言い出した……?
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