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よく考えたら緋絽の手が顔に触れてるし、ちょっと抱きしめられてるみたいな体勢だ。
どうしよう。
協力しようとした決心が揺らぐ。
でも……。
お腹にグッと力を込めて、身をかわす。
「アハ、ごめんごめん!さて、ホントに始めよっか!」
「あぁ」
頷く緋絽を見て、こっそり唇を噛みしめる。
これからは、こういう気持ちを無視して、隠していかなきゃないんだ。
覚悟したつもりでいたけど、どこかで諦められない自分が騒ぎ立てる。
諦められない、やっぱり好きじゃないか……と。
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