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「まずいかな……？」
不安そうに、でも照れくさそうにあたしの顔色を窺ってくる緋絽に、何て言えばいいのかわからない。
酸素を求める魚のように何度か口をパクパクさせたあと、あたしは決心を固めた。
「が、頑張れ……」
笑ったつもりだったけど、笑えていたか確かじゃない。
刹那、急に泣きたくなってきて、急いで俯いた。
唇を噛みしめて何度も瞬きし、込み上げるものを押し込めようとする。
どうしよう、あと少しで嗚咽がもれちゃいそう。
そんなあたしの異変に気付いたのか。
「おい、大丈夫か……？」
「っ」
頭上から緋絽の声が降って来て、肩に手がのる。
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