失恋記念日、ホワイトデー。

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「折角色々してくれたのに……悪かったな」 「そ、そんなこと……!」 そんなこと、ないのに。 あたしなんて最後、変な感じで告白して、それっきりになっちゃってたのに。 「なんか……こっちこそごめん」 「いや、こっちこそ」 「いやいや!こっちこそ!」 「「フッ」」 謝罪の応酬には、一気に区切りがついた。 お互いに吹き出して、クスクス笑い合う。 緋絽は基本無表情だから、こうやって笑うのは珍しい。 こんな関係が続けばいいな……なんて。 そう思わずにはいられなかった。
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