失恋記念日、ホワイトデー。

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緋絽は続ける。 「ごめん。今は空のこと、そういうふうには見れない」 「っ……」 バッサリと切られ、想像していたけれどやっぱり多少なりとショックはある。 まぁ仕方ない、こればっかりは。 「だ、だよねぇ!年上から迫られても嬉しくないだろうしねぇ!?」 ハハ、と笑って誤魔化すと。 「いや、別に。年上から迫られんのは嫌じゃねーよ?」 「へ?」 またしても予想外の返答が、緋絽の口から飛び出す。 「ま、まさか緋絽、そういう趣味なの!?」 「バッカ、状況によるわ」 肯定とも否定とも取れない緋絽の言葉に、疑惑が増していく一方だけど。 「まだ続きがあるから。聞いて」 疑いの目を向けるあたしを咳払いで一蹴し、緋絽は話を続ける。
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