失恋記念日、ホワイトデー。

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コレっていうきっかけがあったわけじゃない。 強いて言うなら、緋絽を“男の子”としてちょっと意識し始めてたくらいで。 あたしは、気付いたら、緋絽を好きだった。 普通だったら、緋絽んちの真ん中の兄さんとかを好きになってたと思う。 でも、なんか違った。 緋絽がよかったんだ。 あんなに目、細いのに。 あんなに無愛想なのに。 ただのバレー馬鹿なのに。 そんなところさえ愛しいんだから、あたしは恋の病の末期患者かもしれない。
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