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そして、料理人は厨房へ、その他の者は、料理人の寝泊りする宿舎に、
連れて行かれました。
厨房には、今まで、魔王の料理を作っていた者、
そしてその他、家来の料理を作っていた者がいました。
魔王の料理を作っていた者が言います。
「いやぁ?助かった。魔王様は味にうるさいので、大変なのだ
そのほうもくれぐれも、魔王様の機嫌を損ねないようにな!」
と言い残すと、食事係から開放されたのが、うれしかったのか
軽快なステップで、かえっていきました。
その他の家来の料理を作っていた者が、同情したように言いました
「本当に魔王様は、味にうるさい だが、しかたないのだ。
古のの魔界のおきてで、魔王様は定期的に人間の肉を食べねば為らない、
だが、人間の肉には、独特の臭みがあってお世辞にもうまいとはいえない!
それで、そなたの作った料理が目に留まったのだ。」
「そうかそれで、肉の臭みを消すためにスパイスを使ってある
、ハンバーグを 気に入ったわけだな。」
・・・いくらいけ好かない貴族たちの肉とはいえ、人間の肉をハンバーグにするのは、
抵抗がある、しかし今、魔王を怒らせれば私のみならず、全員の命まで
奪われてしまうだろう・・・
そう思った料理人は、一計を案じました。
・・・まずは自分の腕で、魔王を満足させる料理を作らなければ、すべてはその後だ。・・・
そうして料理をつくり、まずは、魔王の信頼を得ることから始めました。
果たして最初に作ったハンバーグは、指定どうりに作りスパイスをうまく使ったことで
魔王は上機嫌で、
「うまかった!何か便宜が図れることがあれば申せなんでもよいぞ!」
と云って来たのでした。
そればかりか、人間であることの差別もせず魔物たちと対等に扱ってくれたのです。
そこで、
「船の中にいた、牛や豚の飼育を許可していただけないでしょうか?」
「私と使用人たちの食料として、御願いします。」と、御願いしてみたところ
「うむ、確かに、彼らの食料も必要だろう」と許可を得ることに成功したのです。
・・・よしこれで、計画を進めることができる!、・・・
と、、、一人、ほくそ笑んだのでした。
それから魔王からお褒めの言葉をもらうたびに、ハンバーグを作るための、スパイスと野菜の栽培、収穫を願いとして
かなえてもらうことに成功しました。
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