第1章

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 多大なご恩顧を賜りました。」  「この御恩は一生忘れるものでは在りません。」 「ですからこれから申し上げることは、万死に値すると思われますので、  それ相応の覚悟はできております。」 「今日魔王様が召し上がられました、ハンバーグは、100%人肉にございます。」 魔王  「なに!?`今日は`ということは、、、 では、前回食べた肉は人肉ではないと申すか?」 料理人 「はい、一年ほど前より、魔王様が召し上がったものはすべて、豚と牛の合い挽き肉でございます。」 魔王 「うぬぬ! 許せん!そなたは魔王である私をたばかったのだな?」 「人肉を食せねばならぬは、魔王としての古来からの掟!  一年もの間、口にせねば掟は意味を持たぬ!」 「そなたは、古の掟を、無き物にしたのだ!」、、、 激怒した顔で怒りに身を震わせる、、魔王!、、        が、しかし、、、 ・・・このとき料理人は気づいた、魔王の口元が緩んでいたのを、・・・ 「そなたの申すとおり万死に値する行為だ!」 「そなたを含め、全員、人間どもは極刑に処す!」 「いまだ魔界では、行われたことのない刑だ!」 「全員、人間界へ追放とする!」 料理人 「魔王様、ありがとうございます。」 魔王  「うぬぬ!口の減らないやつめ、もう二度と顔も見たくないわ!」  「さっさと消えてしまえ!」 ・・・そういうが早いか、指をピンと弾くとわたしを含むその全員を、    人間界へ送り飛ばしたのでした。・・・ ・・・気がつくと見たことのある景色が目に入りました、、、そこは奴隷船に乗せられる前の  自分たちの国だったのです。  しかし、どうも様子が変です。 戦争の跡形もなく穏やかな風景が広がっていました。 、、、と、、その時でした、ものすごい音とともに、私たちが乗せられていた奴隷船が、 目の前に現れたのです。  しかも船の甲板も船室の中にも、たくさんの金銀財宝や、宝石が積み込まれていたのです。 船の舵には手紙が突き刺してありました。 その手紙にはこう書かれてありました、、、 ・・・・ふふふ!今頃犯した罪の深さにさぞ後悔しているであろう、、    その世界はおぬしたちのいた時代よりも、ずっと後の時代だ!   もはやお前たちの主人であった貴族も存在せぬ!  主人すら存在することのない世界で、主もなく生きていくがよい   今までに捕らえた人間たちの船の中にあった、
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