君の手

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「自分の手があまり好きじゃない」 そう言った君の手が僕は大好きだ。 手を繋ぐ時、僕の指の間にピッタリとくっつく君の指も丸くて短く切り揃えられたピンク色の爪も僕は大好きだ。 君の手が僕の頭を撫でる。その瞬間の少し遠慮がちな優しい触り方も君の手が好きな理由のひとつ。 君が好きじゃないと言った君の手に触れられると僕は凄く幸せな気分になれるんだ。 僕の短めな髪を君の指でくしゃくしゃにされるのが好きだ。 耳たぶを触られるのも首元を撫でられるのも好きだ。 二人でいる時に気付くと僕の身体のどこかにくっついている君の手が可愛くて仕方ない。 僕の身体のどの部分も君の手で触れられると安心するし少しにやけてしまう。 ぎゅーってするときに僕の背中にまわる君の手の体温も僕に幸せをくれる。 こんな風に僕を幸せな気分に出来るのは君の手だけなんだ。 だから好きじゃないなんて悲しいことを言わないで。僕は君の手が大好きだよ。 「コンプレックスが沢山ある」 そう言った君の沢山のコンプレックス全部含めて君が大好きなんだ。 いざ目を見ると照れてしまって上手く言葉に出来ないから文字にして伝えるよ。 僕がそうであるように君も君のことをもっと好きになってくれたら嬉しいな。
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