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千『キッチン借りるよ』
そう言って真司郎に食べさせるおかゆを作る。
物音で目を覚ましたのかわたしが真司郎のところに戻ると気分が悪そうにぐったりと横たわる真司郎がいた。
真『ちあちゃん………』
たまに真司郎が呼ぶ『ちあちゃん』にはドキッとする。
千『なぁに真ちゃん』
真『きたら、うつるで。』
風邪を引いて弱っている真司郎はいつもより愛おしくてかわいらしかった。
千『いいよ別に。おかゆ作っといたから食べられたら食べてね。』
コクリと頷くとフラフラとした足取りでキッチンに行って、水を飲む。
千『あぁ?そんなことくらいわたしができるから!真ちゃんベッド行ってて。こんなところで寝てちゃよくならないよ』
真司郎の肩の中にすっと入って真司郎を寝室に運ぶ。
千『今お水とおかゆ持ってくるね。』
そう言って水とおかゆと冷えピタをもって寝室に入った。
真司郎はすっかり寝てしまっていてわたしはおでこに冷えピタを貼り、おかゆと水を枕元に置いて帰ろうとした時、真司郎がわたしの手を握っていた。
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