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そこは、冷たい雪が降りしきる古びた祠だった。
僕は誰も通うことのないそこで、どれくらいかもわからないほど長い間、神様として祀られていた。
僕は退屈で仕方がなかった。
少し前までは、近くの村から年中行事の時にお参りに来てくれる人がいたけれど。
村人が居なくなって、最後の神主も死んでしまってから、ここに人が来ることなんてとんとなくなってしまった。
僕は退屈で仕方がなかった。
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