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キミが見えなくなってから、僕はキミのたっていた場所にそっと降り立った。
また会えるかな?
キミの気配が色濃く残るその場所が、そこだけ光りが差したかのように見えた。
キミが再び現れたのは、3日後のことだった。
その日も山吹色の着物を着て、二つに縛った長い髪をなびかせながら、キミは元気良く駆けてきた。
その日は背負っていた籠いっぱいに山菜やら薬草やらが詰まっていた。
「こんにちは!また来ました!少しだけここで休ませてください!」
籠を下ろして祠の前の段差に腰掛けて、キミは大きく息をついた。
「ふぅー、疲れたーっ!でも、今日はいっぱい採れたから、薬がたくさん作れるね!」
籠からはみ出た薬草が落ないように詰め直して、キミは嬉しそうにそう言った。
キミは薬を作るためにこの森まで来たのかな?どこから来たんだろう?この近くの村はもうなくなった筈なんだけど。
寄ってきた好奇心旺盛な兎たちと戯れている彼女を見ていると、尋ねたいことがむくむくと浮かび上がってくる。
でも、人間の前に現れることは規則に反することだから、僕はグッと我慢して見つめていた。
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