8人が本棚に入れています
本棚に追加
そんな気持ちになっていた。
そこで、考えた事があった。
お客さんと部下の人の事。
朱理さんと望月さんの事。
岡田さんの事。
楓と屯田林くんの事。
私の周りの人々の恋愛や家族の事情は、それぞれに複雑だったりした。だけど、どれもがひとまずの形を作り出している。
それが一層、私を悩ませる。
じゃあ、私はどうしたらいいの?
マスターとの事は、側にいるというところまでは前進した。だけど朱理さんと違って、私のゴールはそこじゃ無い。
二人の距離は、特に縮まってない。
あの人の心が、私の方へと向いてくる実感も、少しだって感じられた事は無い。何も進まず何も退かず、ただ現状維持を続けているだけ。
このまま年を越し、四月が来て四年生になる。夏になって就活が本格化し、何だかんだでバタバタしている内に就職が決まる。
そして、マスターとの別れの時が来そう。
最初のコメントを投稿しよう!