第4章

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「うん、幸せだった。」 とてつもなく楽しくて、とてつもなく幸せだった。 あのときは、この時間は永遠に続くと思ってた。 でも、もう戻ることはできない。 「失うって、辛くて、悲しいな。」 何も見えていないかのような眼をして大地が言う。 大切な人を失った私と、記憶を失った大地。 無くしたものは違うけど、かけがえのないものだったんだ。
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