第4章

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気がつくともう私の家の前で、少し驚いた。 私たちが話しながら歩いていた時間は、長いようでとても短く、永遠のようで刹那的だった。 大地は私の頭をポンポンと2回叩いて、来た道を引き返していった。 『辛くなったら、俺に話せよ。』 大地に言われたあの言葉がまだ熱をもって耳に残っている。 そして、その熱は耳だけでなく全身を、熱くさせた。 私は彼の背中が闇に消えるのを確認して、家の中に入った。
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