第5章

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「うん。ありがと。」 「なんのお礼だよ。」 大地はぶっきらぼうに言うけど、あまり嫌そうではない。 がしがしと頭を掻くのは、照れなんじゃないのかなって思ってしまう。 私は大地から少し離れて立つ。 いつもは人ごみで溢れ、騒がしい駅前だけど、早い時間帯ということもあってか、誰もいない。 まるで、世界に二人だけみたいだ。
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