第1章

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教室の机から窓の外を眺める。 梅雨の空はどんよりと曇っている。 「ボーッとしてどうしたの? 詩織?」 私、間宮 詩織(まみや しおり)は声のした方へ視線を向ける。 「ごめんごめん。ちょっと考え事してただけだよ。 お昼ご飯食べよっか。」 私は目の前にいる少女、松木 美智瑠(まつき みちる)と弁当を広げる。 「わぁ!詩織のお弁当は今日も美味しそうだね!ほんとにうらやましいなぁ。」 そう言いながら、みちるは私の弁当箱から卵焼きをかっさらう。
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