この気持ちは変わらないから

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「なにがってそんなのあんた達ふたりの夫婦漫才に決まっているじゃない!まるで小学生みたいで、見ているこっちが恥ずかしくなる」 「夫婦って……!別に私と慶太はそんな関係じゃ―……」 この手の話題になると、つい口ごもってしまう。 そんな私を見て、文音はますます大きな溜息を漏らした。 「な~に言ってるのよ。なんでくっつかないのか全く理解不能なんだけど!」 そう言いながら紙パックのカフェオレを飲み干す文音。 「第一綾は好きなんでしょ?保坂君のことが!」 「ちょっ、ちょっと文音!声大きいから!!」 ここは教室。 いくら昼休みの時間だと言っても、どこで誰が聞き耳立てているか分からないじゃない。 つい前屈みになってしまい文音を注意するものの、文音は全く気にしていない様子。 「別に隠すことないじゃない。だって綾と保坂君がラブラブなことなんて、みんな知っているし」 「……だから、ラブラブじゃないってば」 つい唇を尖らせてしまう。 だって本当にラブラブなんかじゃないし。 慶太とは付き合っていないのだから。
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