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『なぁ、最近あの二人って可笑しくないか?』
『そうそう。打ち上げの翌日くらいからだよな』
『そういえば……何か知ってる奴はいるか?』
『誰も知るわけないだろ。皆別々に帰ったんだぜ?』
「別に何もありませんでしたから。早く仕事してくれませんか?」
『そうそう。何も……え~?!さ、佐伯副社長。ごきげんよう』
「ごきげんよう、織田さん。ところで、何を話してたんですか?僕にも教えてください」
『いえ、何でもありません。仕事に戻ります』
「そうですか。では、無駄話をしていた罰として皆さん歩きで渡邊さんの家まで彼を迎えに行ってください。住所はこれです」
『はいっ!今すぐ』
跡部会社の人間は佐伯の話にビクビクしながら大和会社の人間を引き連れて会社を出た。命令通り歩きで――
『何してんだよ。仕事は?』
『バカ言え!敬語の時の佐伯副社長ほど怖いもんはねぇぞ』
『あ、そういえば……』
『はぁ。とりあえず迎えに……って、これ隣町じゃん。歩きだと一日はかかるぜ…バスにするか?』
『バカ。バレたらタダじゃ済まないのは分かってるだろ?』
『……せめて自転車がよかったよなぁ…』
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