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スタッフから呼ばれ軽く化粧直しをされチャペルに向かった。
父の腕を取り深呼吸した。
「お父さんありがとう。」
「真紀、幸せになりなさい。それだけが私達の望みだからな。何か有ったらすぐ帰ってきなさい。」
「うん。帰らなくていいように幸せになるから。」
扉が開いた先に眩しそうに目を細める康治が居た。
母の心配は無駄だったようで、父はしっかりエスコートしてくれた。
「頼んだぞ。」
父から康治に預けられた瞬間、少し淋しい気持ちになった。
「やっぱり綺麗だな。」
目を細めて嬉しそうな康治に感じた淋しさは消えた。
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