第1章

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夕食をセットすると、やはり康治は驚いていた。 「ごめん。今日って何かの記念日だったかな・・・」 何も用意していないと康治は詫びた。 「記念日ってわけじゃないけど、記念日になるのかな・・・」 「何?」 不安そうに康治は見つめていた。 「会社辞めることにしたの。」 「えっ?!その話はもういいって・・・」 康治は申し訳なさそうに言った。 「もう、決めたの!それに会社にも今日退職届を提出してきたから。」 戸惑いながらも嬉しそうな顔の康治に決断して良かったと思えた。 「康治、私達を宜しくお願いします。」 お腹に手を当て康治に言った。 「勿論!命に替えても!」 顔を見合わせ二人で笑った。
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