第1章

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「谷原さん、本当にお疲れ様!残念だけどね・・・元気に赤ちゃん産まれるよう祈っているよ!」 送別会の話も頂いたが臨月も近い身重な体で出掛けることは憚られたため丁重にお断りした。 「本当にお世話になりました。今後は元気に赤ちゃんを産んで育てることに注力して参ります。」 花束と記念品を抱えて会社を後にした。 後悔は無かったが、寂しいと思う気持ちで一杯だった。 「お疲れ様。」 急に降ってきた声に驚いた。 「康治・・・わざわざ来てくれたんだ・・・」 「奥様の最後の日位は当然でしょ?どこか、飯でも行こう。」
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