第1章

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「奈緒、ホントにごめんね。」 「そうよ。ホントあんたたちくっつくまでが長すぎるのよ。焦れったくて仕方なかったんだから。」 奈緒は溜め息をついた。 「ごめんね。」 「なかなか相談してこないし、寂しかったわよ。」 奈緒にはというか誰にも言えなかった。 軽蔑されそうで、専ら陵に頼りきりだった。 「で、式は決まったの?」 「私の誕生日にしたの。今年その日お休みだし、二人とも思い入れがあるしって康治が言ったの。」 「はいはい、お熱いことで。」 「奈緒と愛は受付だからね?でも本当にありがとう。奈緒のお陰で色々耐えられたから。」 思い返していた。 「幸せになりなよ?」 目を細め奈緒は言った。 「うん!ありがとう!」 満面の笑みで真紀は答えた。
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