第1章

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それから、何度も手紙が届くようになった。 手紙は決まって私が土手にいるときで、届けてくれるのは最初に届けてくれた女の子だった。 その女の子に手紙のことを聞こうとするのだが女の子は、ただ微笑むだけだった。 そして手紙の内容はその日の出来事やそのときの気持ちでたわいもない内容だったがいつのまにか私は、手紙を待ち遠しく思うようになっていた。 あるとき、私は、手紙の返事を書くことにした。 まず、自分のこと。 そして手紙の相手に対する質問。 そんな返事を書いた。 そしていつものように手紙を届けてくれる女の子を待っていた。 女の子はいつものように私に手紙を渡すと微笑んでいた。わたしは女の子に返事を書いたから届けて欲しいと頼んで手紙を渡した。 女の子はうなずくといつのまにかいなくなっていた。 わたしは、手紙の返事を読んでくれるのを期待しながら家に戻っていった。
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