石油王の花嫁

10/42

28人が本棚に入れています
本棚に追加
/42ページ
京介は真弘に抱きつきながら喘ぎ声を出した。 『兄貴…ああ…兄貴…』 京介は激しく体を真弘に抱かれ満たされると気を失った。 『京介?…』 真弘は京介から離れると京介のズボンを上げボタンをとめた。 そして真弘は立ったまま自分のズボンのチャックを上げた。 真弘は座り込み壁にもたれると携帯を開きしずる社長に電話をかけた。 『もしもし』 しずる社長が電話に出ると真弘は『京介の事で話があります、今から京介を連れて社長室に行っても良いですか?』と言った。 『今からって、京介はまだ撮影中でしょ』 『京介とアランに何かあったみたいです…監督が言ってました、今日の京介は撮影に身が入ってないって』 『わかった…監督には私が電話で伝えておくから』 『お願いします』 電話を切ると真弘は眠っている京介の顔を見つめた。 その数分後、目を覚ました京介は体を起こした。 『目が覚めたか』 『…兄貴…』 京介は立ち上がる真弘に目を向けた。 『行くぞ』 『行くって撮影場所か…今日は俺…』 『撮影場所じゃない、社長の所に行くんだ』 真弘は京介の腕を掴み立たせた。 『何で社長の所に行くんだよ』 『……』 何も答えず真弘は京介を連れて車で事務所に向かった。 真弘は運転をしながら助手席に座っている京介に『アランと何があったんだ』と言った。 『……』 京介は無言のままうつ向いた。 『俺に言えないことか』 真弘は車を安全な場所に止め京介の肩に触れた。 うつ向きながら京介は涙を流した。 驚いた真弘は京介の手に触れながら『まさかアランに襲われたのか…』と言った。 京介はうつ向いたまま頷いた。 『兄貴…俺…』 京介は顔を上げ真弘を見つめた。 『京介…泣くな…』 真弘は京介の涙を手で拭い唇にキスをすると抱き締めた。 『…兄貴…』 京介は優しく抱き締める真弘の腕の中で安堵した。 『今日はゆっくり休め』 真弘は京介から離れ家に向かうため車を走らせた。 車を走らせ20分後、家の前についた車は止まった。 『俺は社長にようがあるから、先に…』 『兄貴が帰るまで起きて待ってる』 京介は車から下り家の中に入っていった。 その後、真弘は車を走らせ事務所に向かった。
/42ページ

最初のコメントを投稿しよう!

28人が本棚に入れています
本棚に追加