石油王の花嫁

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『アラン様、先に国に帰っててください』 ミナはアランのパスポートを差し出した。 『お前は帰らないのか』 アランはパスポートを受け取った。 『用事が終わったら明日帰ります』 『わかった』 ミナと別れたアランは午後12時の飛行機に乗り国に帰っていった。 ミナは駐車所に行き車に近づくと運転席のドアを開き乗り込みドアを閉めた。 その頃、京介はホテルの部屋を出て歩きながら家に向かっていた。 その時、携帯がなり京介は歩きながら携帯を開き電話に出た。 『もしもし兄貴、話は終わった…今から帰る…迎えに来なくて良いよ…社長?』 少し離れた場所で車に乗り込もうとしているしずる社長を見かけ京介は携帯を切り『しずる社長』と言って駆け寄った。 助手席に乗り込もうとしたしずる社長は京介に築き目を向けた。 『あんた1人?、真弘は?』 『兄貴は家にいる、この辺に用事があって俺1人で来たんだ』 『話は終わりましたか』 運転席から港が現れた。 『港先輩!』 京介は驚いた。 『京介に見られたから仕方ないね、俺としずる社長は付き合ってるんだ…この事は皆知らないから言わないでね』 港は京介に近づいた。 『港…』 『京介に話があるから、しずるは先に事務所に行ってて』 『わかった』 しずる社長は港の唇にキスをすると運転席に乗り込み車を走らせた。 『話って何ですか』 『邪魔が入らない場所で話そう』 港は京介の腕を掴み近くに有ったビルの中に入っていった。 『手、離してもらえないでしょうか』 『そんなに警戒しなくてもいいじゃない』 港は京介の手に口づけをした。 『止めてください』 京介は港の手を振り払い港から少し離れた。 『何で石油王と一緒に行かなかったんだ』 『何で港先輩が』 『知ってるのか…』 京介を壁に追い込むと港は壁に手をついた。 ドキッとした京介は思わず顔をそらした。 『君とアランが抱きあってたことも知ってるよ、俺は君の全てを知ってる』 港に告げられ驚いた京介は港に顔を向けた。 その時、京介は港に唇を奪われた。 京介は港の体を押し離し『何で男の俺にキスなんかするんだよ』と港に言った。
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