石油王の花嫁

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『君が好きだからに決まってるだろ』 港は京介に近づき顔を掴んだ。 『止めないと社長に言うぞ』 『しずるは知ってるよ、俺に女や男が居ることを』 港は京介の顔を掴んだまま唇にキスをした。 『んん…』 港を突き飛ばしビルから出ようとした京介の前に男が現れた。 『俺のビルで何をしてるんだ、港』 『兄貴』 『兄貴?』 京介は目の前の男に目を向けた。 男は京介の腕を掴み引き寄せると『直樹の新しい男か』と言った。 『離せよ』 京介は男を突き放しビルから走って逃げた。 『兄貴がしっかり掴まえてないから逃げちゃったじゃないか』 『確かしずる社長と付き合ってたんじゃなかったか』 『しずるとは続いてるよ』 港は男に歩み寄った。 『続いているけど今は…京介に夢中』 『兄貴、知ってたんだ彼が人気モデルの京介だって』 『当たり前だろ、俺は彼のファンだ、知ってるに決まってるだろ』 『兄貴…』 港は兄貴の耳元で悪巧みを囁いた。 『やれやれお前は』 『兄貴、言ってたろ京介の綺麗な肌に触れたいって』 『お前が言ったんだから、京介君を抱いても怒るなよ』 『わかってる』 港はビルから離れていった。 港の兄は壁にもたれながら『直樹、お前は遊びかもしれないが俺は本気で京介君をものにしてみせる』と言ってビルから離れていった。 京介は歩きながらタクシーを見つけるとタクシーを止め乗り込むと家に向かった。 その頃、真弘は朝食を作り1人で食べていた。 それからしばらくして京介が帰宅し真弘に近づいた。 『お帰り、別れを言ってきたか』 『…兄貴…』 京介は食事をしている真弘の腕を掴み椅子から立たせると唇にキスをした。 『どうしたんだ』 『……』 京介は真弘の目の前で服とズボンを脱ぎ全裸になった。 『何してるだ』 『抱いてくれないか、頼む』 目から涙を流す京介の姿を見て真弘は黙って京介をベットの上で抱いた。 京介を抱きながら真弘は全裸になり口づけを交わしながら肌と肌を重ねた。 『ああ……』 『京介…ああ…』 愛撫に気持ちよくなった真弘と京介は喘ぎ声を出し倒れた。 『大丈夫か…』 『まだ足りない』 京介は体を気遣う真弘の唇にキスをし顔を見つめた。
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