石油王の花嫁

30/42

28人が本棚に入れています
本棚に追加
/42ページ
『ミナさん』 『退屈でしたら私が案内しましょうか』 『忙しいのに、俺なんか気にしないでください』 『別に忙しくありませんよ』 ミナは京介の腕を掴みベランダに連れていった。 京介はベランダから見える一面のラベンダー畑を見て『綺麗だな…』と言った。 『宜しかったら花を摘みませんか』 『良いんですか?』 『アラン様が育てた花ですから、京介さんが摘んでもアラン様は怒りませんよ』 『俺、花好きだから嬉しいな』 『行きましょう』 ミナは京介を連れてベランダを出るとラベンダーが咲いている庭に行った。 『間近で見たら凄く綺麗だな』 京介はラベンダーに近づき花を摘み始めた。 その頃、馬でカールの家に向かっていたアランはカールの家の近くでカールの妹ルカと会った。 『アランさん、お兄ちゃんに用ですか?』 『アランは今、家に居るのか』 『居ますよ』 ルカはアランを連れて家に帰った。 家の中に入るとルカは『応接室で待っててください、お兄ちゃんを呼んできますから』と言ってルカは離れていった。 応接室に行き中に入ったアランはソファーで寝ているカールに築いた。 『いつも応接室で寝てるのか』 アランは向かい合ってソファーに座った。 目を覚ましたカールは寝たまま『来ると思ったよ』と言った。 『やっぱりお前か父さんと母さんに…だけど何で京介のことをお前が知ってんだ』 『お前に用事で家に行ったときミナから聞いたんだ』 体を起こしたカールはアランを見た。 『ミナのやつ…』 『俺にも会わせろよ、ルカをふってまで手に入れた男を』 『そうだよな、ルカに会わせないといけないよな…今晩、ルカを連れて家に来いよ、その時に京介を紹介するよ』 話を終えカールの家を出たアランは馬で家に帰っていった。 その頃、京介はミナと楽しく花を摘んでいた。 『京介さん、そろそろ家の中に入りませんか』 『そうですね、中に入りましょう』 京介は沢山のラベンダーの花を持ってミナと共に家の中に入っていった。 その時、京介とミナは帰宅したアランと会った。 『お帰り』 『お帰りなさいませ、アラン様』 『ただいま…ミナ、話があるから俺の部屋に来い』 『わかりました』 ミナは頭を下げると離れていった。
/42ページ

最初のコメントを投稿しよう!

28人が本棚に入れています
本棚に追加