石油王の花嫁

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『はぁ…美味しかった』 アランはサンドウィッチを全部食べお茶を飲み干した。 手を合わせ『ごちそうさまでした』と言う京介にアランはキスを迫った。 『やめて…』 京介はアランのキスを拒んだ。 『京介…結婚しよう』 『……』 突然のアランの告白に京介は言葉を失った。 『俺と結婚してほしい、嫌か?』 『嫌じゃないけど俺で良いのか、汚れた俺で良いのか』 『お前が好きなんだ、京介』 アランは京介を抱き寄せた。 京介はアランに抱き寄せられながら『汚れた俺で良いなら妻にしてください』と言った。 返事を聞いたアランは京介の唇にキスをした。 その後、アランと京介は寝室に行きベットに上がると体を重ねた。 『ああ…アラン…』 『…俺達の結婚式に真弘を呼ばないか』 『兄貴を?』 京介はアランに寄り添った。 『真弘に祝ってもらいたいんだ、嫌か』 『嫌じゃない、俺も兄貴には祝ってもらいたい』 京介はアランの唇にキスをし再び体を重ねた。 次の日、京介は1人で飛行機に乗り日本に向かっていた。 『兄貴、元気にしてるかな』 窓に目を向け外を眺めた。 それから11時間後、飛行機は東京に着き京介はタクシーで事務所に向かった。 ー芸能事務所、社長室ー 『しずるからも言ってくれないか、港に遅刻するなって』 『……』 『…もしかしたら俺達のことまだ怒ってるのかもな』 『わかった私から言ってみる』 机の上に置いてある電話の受話器をしずるが掴んだその時、ドアをノックする音が聞こえた。 しずるは受話器を置き『はい』と返事をした。 するとドアが開き中に入ってきた京介を見て真弘としずるは驚いた。 『久しぶり、兄貴』 『…京…介…』 真弘は京介に歩み寄り抱き締めた。 『元気だったか』 『あぁ…元気でやってる』 真弘は京介を見つめた。 『お前1人か、アランは?』 『アランは忙しいからな』 京介はソファーに近づき座った。 続けて真弘としずるもソファーに近づき真弘は京介の隣に座りしずるは向き合って座った。 『兄貴としずる社長に話があってきたんだ』 『話って何だ』 『俺とアランの結婚式に兄貴としずる社長に出席してもらいたいんだ』 突然の京介の告白に真弘としずるは驚いた。
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