石油王の花嫁

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真弘は京介の茶碗と自分の茶碗にご飯を盛るとその茶碗をテーブルに置き椅子に座った。 それからしばらくして京介が現れ向かい合って椅子に座った。 『いただきます』 同時に京介と真弘は手を合わせ言うと箸を掴み食事を始めた。 『まだ出掛けるのに早いけど、社長と話があるから、食事を終えたら出掛けるぞ』 『わかった』 京介はご飯を食べ始めた。 朝11時、食事を終えた京介と真弘は椅子から立ち上がり皿を運ぶと仲良く皿を洗い片付け始めた。 それから30分後、京介は真弘の運転で撮影場所に向かった。 昼12時、撮影場所についた京介は車から下り『社長との話が終わったら来るんだろ』と真弘に言った。 『ああ、話が終わったら迎えに来るから、どこにも行くなよ』 『わかってるよ』 真弘の車を見送ると京介はビルの中に入りエレベーターに乗り込んだ、京介はボタンを押そうと手を伸ばしたその時、男が急いで乗り込んできた。 『何階ですか?』 京介は閉めるのボタンを押し15階のボタンを押すと男に問いかけた。 『……』 男は何も言わず京介を壁に押し付け唇を奪った。 京介は男を突き放し『いきなり何すんだよ』と言いながら頬を赤らめ男を睨んだ。 『俺の妻になるんだ、キスぐらいするだろ』 『妻?何言ってんだ、あんた頭おかしいんじゃないのか』 『さっきまで兄の真弘に抱かれてたみたいだな』 『何で…兄貴の事を…』 京介は驚きながら男を見つめた。 男は京介の耳元で『キスをしながらお尻を触ったら感じていた』と囁いた。 京介は頬を赤らめながら男を睨んでいるとエレベーターは目的地に止まりドアが開いた。 京介は急いでエレベーターから下り振り返ると、ドアが閉まりながら笑みを浮かべる男を見つめた。 『京介さん、おはようございます』 ドラマのスタッフが近づきながら声をかけてきた。 『おはようございます、撮影は13時からですよね』 『はい、まだ時間がありますから控え室で待っててください』 『わかりました』 京介はドアに京介様とかかれた部屋に行き中に入った。 その頃、真弘は女社長に呼び出され社長室に来ていた。
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