第4話~怪僧・青坊主~

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軽自動車の窓を開けてキュウサクがいうと、佳子は助手席の方へ回り込みました。 「月法さん、日法さん、私、これから知り合いの所へ行くので、2人を送っていってください」 佳子が声をかけると、月法と日法は無表情にうなずくと、佐藤君と山田君と歩いていきました。それを見た佳子は、軽自動車の助手席へ乗り込みました。 「キュウサクさん、事務所に美霊ちゃんいるかな?」 「ええ、いらっしゃいますよ! 何かご用でも?」 うん! ちょっと、話したいことがあるから。事務所へ連れてってくれるかな?」 するとキュウサクは、「了解しましたよ!」というと、ピンク色の軽自動車を走らせて、ナラクの美霊の事務所へ向かったのでした。 そのころ、美霊の事務所では、さっきから美霊がイライラしたように、キュウサクを待っていました。 「キュウサクったら、遅いんだから! どこまで買いに行ったのかしら!」 美霊は一人言をつぶやくと、「リン!」といったので、ソファに座っている美霊の膝に、霊犬リンが飛び乗り、ワン! と吠えました。 「リン、お腹減ったでしょ? ごめんね! もう少し待っててね!」 霊犬リンが、美霊の膝の上でキューンと鳴くと、事務所のドアを騒々しく開けて、キュウサクが入ってきました。 「お待たせいたしました! 買ってきましたよ!」 キュウサクの手には、スーパーの袋が下がっています。 「キュウサク、遅いわよ! どこまで行ってたの!?」 リンを抱きながら、美霊が立ち上がって、怒ったようにキュウサクをにらみました。 「すみませんね! あいにく、ナラクのスーパーにはなかったので、みなとのスーパーまで行ったんでございますよ!」 キュウサクは、美霊にいいつけられ、スーパーにリンの餌を買いに行っていたのです。すると、キュウサクの背後から、佳子が姿を現しました。 「アラ、佳子さん! ごきげんよう! キュウサクと一緒に来たのかしら?」
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