2人が本棚に入れています
本棚に追加
/13ページ
バタン…
『…ん…』
異様なほどの寒さと、何かの音で目が覚めた。
顔にひんやりと冷たい感触が伝わってくる。
ぼんやりとした視界の先に見覚えのある景色が見える。
だるい体を持ち上げて、目をこする。
(あれ…。私寝てた…?)
そう思って、あたりを見渡して驚愕した。
『え…?』
私が今いる場所は、紛れもなく学校の教室だった。
だけど、うちの学校ではないことがすぐにわかった。
どうやら、私は机にうつぶせて寝ていたようだ。
『ど、どういうこと…?』
教室を見渡すと、何人かの生徒も机にうつぶせていた。
状況が飲み込めず、私はその場から動けずにいた。
シンッと静まり返る教室に異様な空気。
電気はついていない。
窓から赤い日がさして、今が夕方だということを示していた。
(このままじっとしていていいのか…)
その考えが脳裏をよぎるも、体は言うことを聞いてはくれない。
目の前の状況、なんでここに私はいるのか、それを考えると、言葉では言い表せない恐怖心が募っていく。
その時ー…
キーンコーンカーンコーン
最初のコメントを投稿しよう!