第2章

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バタン… 『…ん…』 異様なほどの寒さと、何かの音で目が覚めた。 顔にひんやりと冷たい感触が伝わってくる。 ぼんやりとした視界の先に見覚えのある景色が見える。 だるい体を持ち上げて、目をこする。 (あれ…。私寝てた…?) そう思って、あたりを見渡して驚愕した。 『え…?』 私が今いる場所は、紛れもなく学校の教室だった。 だけど、うちの学校ではないことがすぐにわかった。 どうやら、私は机にうつぶせて寝ていたようだ。 『ど、どういうこと…?』 教室を見渡すと、何人かの生徒も机にうつぶせていた。 状況が飲み込めず、私はその場から動けずにいた。 シンッと静まり返る教室に異様な空気。 電気はついていない。 窓から赤い日がさして、今が夕方だということを示していた。 (このままじっとしていていいのか…) その考えが脳裏をよぎるも、体は言うことを聞いてはくれない。 目の前の状況、なんでここに私はいるのか、それを考えると、言葉では言い表せない恐怖心が募っていく。 その時ー… キーンコーンカーンコーン
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