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「今日は修学旅行の班決めをするぞ~」
6限目の始まるチャイムが鳴ったと同時に入ってきた先生はそう言った。
私は、《田上 優希》
高校2年生になって、いよいよ来月には修学旅行がせまっていた。
「5人で1グループだ。決まった順に先生のところまでいいに来い」
そう言って、先生は教卓の椅子に腰掛ける。
(5人…か。一体だれがターゲットなんだろう…)
私がそう考えてる時、肩をぽんっと叩かれた。
「優希!一緒なろ♪」
振り向いた先にいたのは、《山本 鈴》だった。
『うん!いーよ!』
鈴の顔を見て、笑顔でそういった。
「でも、あと3人どうしようか…」
鈴は、辺りをキョロキョロしながら考えている。
(ヒメは、一体誰を指名するんだろう)
私は、気になってるグループの方へと目をやる。
「ねぇ…。どうする?」
「え~。やぱ楽しい修学旅行にしたいよねぇ」
「うんうん!愛はどう思う?」
3人の女子が1人の女子にそう聞く。
「…そーねぇ。」
愛と呼ばれた女子は、舐めるような視線で教室を見渡す。
私は絶対に目を合わせないように、視線を外した。
その時、鈴が2人の女の子を連れてきた。
「優希!この子達も人集めてたから連れてきたよ!」
『あ、春香!美里!』
《宮之上 春香》と《新川 美里》だった。
2人はよろしくね、と声をかけてきた。
この2人は幼馴染らしく、ずっと2人一緒にいる。
(これであと1人かー)
と考えてた時だった。
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