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「…いよいよ明日か」
ソファに腰掛けた男はそう言った。
「えぇ。準備は出来ています」
「奥田、許可はとったんだろうな」
奥田と呼ばれたスーツに身を包んだ男にそう聞くと、奥田は手に持っていたファイルを見る。
「若干、答えを渋っていた方も何名かおられましたが、その方達には、約束の倍支払うと約束して、なんとか取り付けました」
毅然とした態度で、奥田はそういった。
「うん。今回の件にはだいぶ時間をかけたからな 」
「ですね。ぜひいいものになることを期待します」
コンコン
ガチャ…
そのとき部屋のドアが開く。
「失礼します」
2人の男が部屋に入ってきた。
「これはこれは…。お待ちしていました」
ソファに掛けていた腰を上げ、椅子の方へと手で促す。
「あなた方には改めて、確認していただきたい。奥田」
男はそう言ってスーツの男へと目をやる。
それを確認して淡々と話し出す。
「先日申し上げたとおり、計画は実行いたします。また、これは追加ですが、場合によってはこちら側が別の判断を下す事も頭に入れていて下さい」
その話を聞いて、男2人は驚いた顔をする。
「それはー…、一体どう言った判断でしょうか」
1人の男がそう聞くと、1回ジッと男を見つめてその質問は無視してまた、話し出す。
「よろしいでしょうか。これには、お2人の協力が必要なのです。分かっていますね?」
奥田のその言葉に、2人はうつむいたまま、頷いた。
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