曖昧な色香

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彼……達也さんとは、こうして深夜まで毎日やり取りをした。 間が空くことはしばしばあるけれど、緩やかに、でも確実に、この毎日のおしゃべりはわたしの気持ちを穏やかにしてくれた。 現実は、家庭内別居。 離婚を決めたとはいえ、普通では決して心穏やかに過ごせない環境で、落ち着かせてくれる、唯一の人になるまで、時間はかからなかった。 そうして、ゆっくりとお互い知っていくことが増え、それにつれて、信頼度も深まっていったわたしたち。 それは、気付いたら1ヶ月間、かかさずに続いた。 彼について知り得たことはたくさんある。 わたしの住む町から車で5時間の町に住んでいること。 高校教師をしていること。 お料理が得意なこと。 クルマが好きなこと。 少しエッチなこと。 物知りなこと。 とても優しいこと。
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