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腰が抜けてはいたが、今はもう落ち着いているので立つこともできる。が、ゼフが来たおかげでまた立てなくなったじゃないの
教室とかでは会ったけど、二人で話すのは久しぶりだし…今母型じゃないから変な感じする
希「何してんの?」
ゼ「いや、俺が聞いてんだろ」
希「今私猫だから自分の事だけ考えて生きてくの」
ゼ「はぁ?……ああ」
勝ち誇った顔で言えば、ゼフは納得したように頷いた後何故か私の耳に手を伸ばしたよ
うわ、耳触られてる感触が伝わってくるヤベェなこれ
ゼ「魔具か?そういやライルがなんか言ってたな…本物みてぇ」
希「……なんか気持ち悪い…」
ゼ「あ?何これ連動してんのか」
希「らしいけど……うわなんか気持ち悪い」
頭を撫でられたりは平気だが、耳に直接触れられるのは変な感じというか気持ち悪く感じる
体全体がグニョンとする感じ?
気持ち悪いといっているのに、ゼフはハマったのか耳をブニブニと揉んでいるので顔を横に振って振り払ってやった
希「撫でるなら頭にして」
ゼ「おう」
希「え、撫でるの?本当に?え?」
はあ?何言ってんの?と返ってくるはずの言葉が、何故か肯定の言葉で
ナデナデと頭を撫でられ、なんかもうよくわからなくなってきてしまう
ゼフってこんなに優しかったっけ?
まあ、気持ちいいからいいんだけどさ
希「あー…そこそこ…」
ゴロゴロ…
ゼ「あ?どこだよ…うわ、お前喉鳴ってね?」
希「あ~………」
多分ゼフは猫好きだわこれ。うまいわこれ。いい感じだわこれ!!
前まで感じていたトキメキ的な物とは違うけど、何だか安心する感じは否定しないでおこう
いや、ときめいてないよ?
案外猫も悪くないと顔を緩めつつ喉を鳴らしていたら、遠くから悠らしき足音が聞こえキッと顔を引きしめる
希「悠ー!どこいってたんだ……ライル?」
足音が聞こえてきた方に声をあげれば、何やらライルらしき匂いを察知
ラ「希!!大丈夫か?おばけ怖かったんだろ?立てないって聞いた、もう平気か?いや無理はしないほうがいい…」
希「お前が落ち着け」
ライルの匂いを察知した瞬間、向いていた方とは真逆の方から手が伸びてきたのでそっちにビビったわ
てか落ち着け
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