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暫く黙り込んでいたライルは、大きく息を吐き捨てて私を見た
物凄く逃げたい空気ですが、これは逃げたらダメなことだと、自分自身わかっているためそれをしない
ラ「……変なこと言って、悪かったね」
希「いや、私が悪かった」
ラ「大半はね、でも僕も言いすぎた」
希「この空気でよく言えたなそれ」
大半は私が悪いって言い切ったよこの子。本音だだ漏れだよ。
あ、でも笑ってる
ラ「はは!もう、この話は終わりにしようか」
希「…そだね」
ラ「じゃあ話変えてもいい?」
希「いやそこは好きにしなよ」
ラ「好きだよ」
希「変わってねぇよ」
何かを決意した様子だけど、今はいつも通りで行くことを決めたのか、ノリが戻ってきたみたい
優しいところは、好きだね
希「………………で?これはなんだ」
ラ「ん?仲直りの印に挨拶をしようと思ってね」
希「お前仲直りする時にキスすんのかすげぇな」
ラ「希限定。てことでこの手どかしてよ…あ、キスしたら戻るらしいじゃないか!!!」
希「グッドアイディア!みたいな顔してんじゃねぇよ!!!」
いつも通り、というよりはいつも以上にアピールが強い。何やら決意が要らん方向へと向いた気しかしないね
ラ「もう我慢はやめよう…と、いうわけで。男同士なんだ、キスの一つや二つ、減らないだろう」
希「確実に減るし男同士だからこそいけないものがあるだろ!!!」
なんとか逃げ延びた。本当になんとか逃げ延びたよ
ラ「つれないな」
希「つられてたまる…か」
後ろから笑いかけてきたライルに舌打ちをしながら歩いていれば、急に飛び出してきたライルは私の頬に唇を当ててきました
可愛らしいリップ音ですこと
ラ「ふふ、そんな顔も可愛いな」
希「……勝手に言ってろ」
まあ、ほっぺですし
何よりも、楽しそうにしているライルさんの笑顔で私は満足です
希「恋とか愛とかはわかんないけど、私にとってライルは大切な人の一人だよ」
感謝を忘れたらいけない、それを思い出したからこそそう言えた
ついでにちゃんと笑えた!!!褒めてくれ!!!!
希「ギャハハ!!私はまた一つレベルアップしたぜ!!」
ギャハハと笑う女を女とは認めたくありませんね
ラ「……本当、ズルいな」
ついでに、ライルは珍しく顔が赤かったそうだ
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