そうですね、不幸ですね。

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私の親は私が中学を卒業した間も無く他界した 義務教育が終了した直後で、なんか裏があるんじゃないかと思うくらい冷静な考えをしてしまっていたが、世の中そんなに甘くなく…両親の死は本物だった 引き取り手もいず、親戚達から毎月送られてくる仕送りをもらいながら実家でやりくりしつつ、高校に通わせてもらってるだけありがたい こんな時まで不幸体質が作動したら、とりあえず神を殴りたいくらいだ。 希「…今日は異常なし、か。逆に怖いなぁ」 家に着き、いつも何かしらあるトラップを確認するが…何故か17年間続いていたそれが今日はない なんだ?ドッキリか? ドッキリなんだな? 希「ふっ…この程度で私を誤魔化せると思うなよ?」 とりあえず手当たり次第家の周りを見て回りました 壁の隙間とか足元とか、ゴミ箱の中とか。 ええ、何もありませんでしたよ。 「見てあの子…」 「何してるのかしら」 「しっ!聞こえるから!」 人々の哀れみの視線以外はね。 希「あははークロちゃんどこいったのかなー」 通りすがる人達の視線を浴びつつ、いもしない浮かんだ名前を呼びながら家の中へと逃げ込む ちくしょうこのやろう。 哀れみの視線というトラップだったか 希「まあいいや、ただいまー」 「おかえりー」 希「あーうん、とりあえず着替えるねー」 自室へと向かい着替えを終え、リビングに行きソファーに座る。そのまま手元にあるリモコンを取りテレビをつける 「僕ちがうのみたいなー」 希「あーごめん私これ見たいから後にして」 「ええ…じゃあ我慢するからポテチちょうだい?」 希「面倒臭いなぁもう」 まあ我慢するならご褒美は必要だよね。仕方ないからコンソメ味とのり塩味の二つを分け与えてあげよう 希「えーポテチポテチ……」 キッチンにある棚を漁り、ポテチを手に取った辺りで何か引っかかる物が浮かぶ あれ?このポテチ誰にあげるんだっけ? 希「……………いいや」 私は考えることを放棄した
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