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やあ、ライルだよ
さっきまで感じていた希達の気配が消えたのを見ると、使い魔側が結界でも張ったんだろうね
かなり高度な結界なのもわかるし、相当強い者なのか……
ラ「顔を見せてよ、逃げも隠れもしないんだからさ」
『……見せたくても見せれぬのだ。我は封印されている身なのだが、これは召喚契約か?』
ラ「ふーん…そうだ、僕は今学生だからね。その封印解けないの?」
『解けたら解いておるわ!我は貴様の使い魔にはならぬ。コレを解いてくれる者に仕えると決めておるのだ』
姿が見えない声はジャラリと此方側に何やら鎖を投げかけてきたので、それに近づきジッと見つめる
ラ「…古代神級魔法じゃないか。グレイプニルだっけ…じゃあ、君は神狼フェンリル?」
『…我を知っているのか、若い癖して長けておるのだな』
然程興味はないのか、鎖を揺らしながら警戒心のない声を漏らすフェンリルに好奇心以外のものはない
強いならいい
神話の生き物かと思っていたが、存在するのならどのような形であろうとやり合ってみたい
ラ「なんだっけ?コレを解いたら契約って話だっけ」
『ふん…貴様のような小僧に解かれてたまるか』
ラ「うーん…よし。いくよ!」
剣などで叩き切ろうものなら剣の方が打撃を受けそうなので、素手で握って手に力を込める
ギリギリ
ギシギシ
ラ「あ、いけそう」
ギリギリ…
パキン!
少し手に痛みを感じはしたが、それ以上に感じるものは手応えしかなかったので最後に踏ん張ってみた
ラ「切れたよ」
『…………え?』
反応がないフェンリルに声をかければ、状況が把握できていなかったのか気の抜けた声が返ってくる
ラ「じゃ、契約」
フェ「………ええ?」
姿を現した銀色の毛をまとったデカイ犬に触れ、力を流し契約完了
神狼、ゲットだよ
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