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ラ「ふふっ…分かりやすくて良いね希は」
表情に出ていたのか、可笑しそうに笑いながら腰を下ろしてくるライルに白い目を向ける
ライルは何事もなかったように私の手をとり、そこに先程の無属性で作った鳥を渡してきた
ラ「僕には無属性しかない。それに加えて結界や転移などの無属性魔法以外、外に魔力を放出する為の管がないだけだ」
希「……それってやばくね?」
サラリと言って退けてはいるが、魔力を放出する為の管がないという事はこの世界に生きる人間からしたら壮絶なもの
戦えないとかそういう問題は努力し実力のあるライルにとって問題ないが、管がないという事はその分体内で魔力が溜まりに溜まっていく
どれだけ怠けて生きていても、魔力というものは年を取るごとに少しずつ増えていくので、今の彼を維持する為には外に放出させなければいけない
希「よく生きてるね」
ラ「耐えられるように鍛えているからね。僕に不可能はない」
皮肉な話だ
誰よりも強さを求める彼は、その為に努力を惜しまない事など目に見てわかる
それが体内の魔力量を人よりも早く増やして、いずれ身を滅ぼしてしまうかもしれないのに…
希「にしても上手いことやってんね?外に出さない分、体と身体能力を極限まで上げて維持してるんでしょ?」
ラ「あ、わかるかい?その通りだよ。だから簡単には死なないし、誰にも殺されたりしないさ」
希「ほっほーう…外に魔力を放出出来る魔武器あると思うから今度見に行こうよ」
ラ「本当?今使ってるやつ、愛着あるけど結構ガタきてるから丁度いいね」
シリアスな話かと思った?
んなわけないでしょ。
私の辞書にはシリアスブレイカーという文字が存在するくらいにはシリアスなんて起こさせないよ
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