第5章 禁断の父子

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そのまま 黙ってりゃよかったんだ。 「たとえ何かあっても――あんたみたいな人間に話すもんか」 なのに元来負けず嫌いな一面が こんな時に首をもたげる。 「何だと?」 腹立たしかった。 義理の父親でありながら あいつの情夫になり下がって。 おまけに理性まで失った 獣のような男――。 「浅ましい……恥知らず!」 こんな男に由良が――いやサチが 穢されているような気がして。
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