第5章 禁断の父子
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その時だ。 「はい、そこまで――」 修羅場に似合わぬ 愛らしい声がした。 と同時。 琥珀色の液体が 僕に襲いかかる男の頭上から浴びせられる。 「由良……」 冷えきった眼差し。 ブランデーグラスを逆さにして そこに立ち。 「何熱くなってんのさ、パパ」 大仰に頭を振りながら 由良が笑う。
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