第5章 禁断の父子
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「見せて」 「あ、おいっ……」 由良の手が有無を言わせず 僕の腕を掴んだ。 「大丈夫。折れてはない」 子供みたいな寄り目になって 真剣な顔つきで骨組みを確かめる。 そして――。 「痛い?」 撫でるように 何度も何度も 僕の手首に冷たい指先を滑らせるから――。
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