第5章 禁断の父子

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「僕は由良です、先生」 もしかしたら それは――。 この子がサチなら 僕が触れても構わない。 「ごめん……」 そんな願望が入り混じって 口をついて出た言葉かもしれない。 「だいぶ飲んだの?」 「いや……」 自分から目を離せない 僕を笑って。 「それじゃ何に酔ってるの?」 由良はふわり 小枝に止まる妖精のように 僕の隣に腰を下ろした。
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