第5章 禁断の父子
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何を言われようが 僕は魅入られたように 由良の顔を見つめていた。 「サチ……」 優しく小首を傾げると 色濃く染み出すサチの面影――。 サチ 君はこんなに綺麗だった? 僕は こんな美しいものを この手に抱いていたんだろうか? 僕は こんな美しいものを 「なんで……死んだ?」 この手で 壊してしまったんだろうか――。
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