第5章 禁断の父子

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「さっきはその……」 謝り慣れてない人間なんだ。 血の滲んだ口端を拭う僕を前に ナナはむしろ苛立たしげに口ごもる。 「いいですよ、もう」 ようやく一息ついて。 僕は教師の顔を取り戻し 背筋を正して椅子に腰かけた。 「その……どう見ても学校の先生には見えなかったから」 「稀代のナンパ師だと?」
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