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部室から校門までは少し距離があり、今日は帰りにどこか寄るつもりで部室から近い裏門に向かう。
練習後は腹が減るしな、コンビニで何か軽く食う物でも買うか。
裏門に向かう途中のグラウンドの端には体育倉庫がある。
何とも思わずに素通りしてから、ふと違和感を感じて後ろ歩きで数歩戻ると。
「何してんですか」
黒いジャージ姿の貧血先生が倉庫入り口でへたりこんでいた。
「……あ、世田君。今から帰るんですか?」
「そうですけど……だから、何してんですか」
貧血先生は倉庫のドアに凭れるようにして地面に座っている。
「まさかまた倒れたんじゃ……」
「違いますよ、元気です」
元気、と言いながらも夕日に照らされた顔はどこか青白い。
あ、いつもか。
「元気なら何でここに座り込んでるんですか」
「いや、その……倉庫で探し物がてら片付けをしてたら疲れてしまいまして……」
「で、動けないと」
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